WebSphere Application Server Community Editionを使ってみる
LastUpdate : 08/05/24
CommunityEdtionというタイプのものならば、料金は払う必要が無い様子。ただし、IBMサイトにて、ユーザ登録が必要です。登録の際、勤め先の会社名・住所なども、登録の際必須になっています。
以下のアドレスより、リンクをたどり、ダウンロードページより、DLします(IBMの会員登録を行っていない場合は、会員登録を行ってからでないと、無理みたいです)
http://www-306.ibm.com/software/webservers/appserv/community/
今回、インストールしたWASCE(WAS CommunityEdtion)のバージョンは「 2.0.0.2 」です。
私のサーバ機の環境は以下のとおりです(なお、私の環境は、Xenにて準仮想化されたホストを使用しています)。
OS : CentOS5.1(64Bit版。Serverパッケージ+X Windowパッケージ+Gnomeパッケージを選択し、インストール)
CPU : Core2Quad(Q6600)より2CPU割り当て
メモリ : 1GB (+swap領域に1GB)
IBMのサイトにて、マニュアルのよーなものがありますので、基本的にこちらを見るとよいかと思います。
http://publib.boulder.ibm.com/wasce/V2.0.0/ja/setup.html
まぁ、とりあえず、インストール作業に取り掛かります。
LinuxへWASCEをインストールします。ソフトウェアをDLする際、x86でLinux用のものは
wasce_ibm150sdk_setup-2.0.0.2-ia32linux.tar.bz2
wasce_ibm150sdk_setup-2.0.0.2-x86_64linux.tar.bz2
wasce_setup-2.0.0.2-unix.bin
が選択肢としてあがるかと思います。
java実行環境が必要ですが、IBMSDKが付属した版をインストールすれば、java実行環境もセットアップされるそうです。
IBMSDKをインストールせず、既存のjava実行環境を使う場合、wasce_setup-2.0.0.2-unix.binを使うとよいらしいです。
今回は、OSインストール直後のため、javaの実行環境がありません。
そのため、IBMSDKが同胞されている、 wasce_ibm150sdk_setup-2.0.0.2-x86_64linux.tar.bz2 を使います。
(1)アーカイブを解凍する。
「wasce_ibm150sdk_setup-2.0.0.2-x86_64linux.tar.bz2」を一時ディレクトリに解凍します。
事前にworkというディレクトリを作成し、wasce_ibm150sdk_setup-2.0.0.2-x86_64linux.tar.bz2をworkディレクトリへコピーしておきます。
[root@wasce_server work]# tar -jxf wasce_ibm150sdk_setup-2.0.0.2-x86_64linux.tar.bz2 |
という感じで、workディレクトリ(ちなみに、workディレクトリは/workに作ってますw)
解凍後、workディレクトリは以下のようになりました。
[root@wasce_server work]# ls -alh total 210M drwxr-xr-x 10 root root 4.0K May 25 16:51 . drwxr-xr-x 24 root root 4.0K May 25 16:44 .. drwxr-xr-x 2 root root 4.0K May 25 16:51 bin -rw-r--r-- 1 root root 38K Apr 2 14:16 CHANGES.txt drwxr-xr-x 2 root root 4.0K May 25 16:51 graphics -rwxr-xr-x 1 root root 63M Apr 2 14:07 ibm-java2-x86_64-sdk-5.0-6.0.x86_64.rpm drwxr-xr-x 3 root root 4.0K May 25 16:51 lib drwxr-xr-x 2 root root 4.0K May 25 16:51 license -rw-r--r-- 1 root root 12 Apr 2 14:16 media.inf -rw-r--r-- 1 root root 5.1K Apr 2 14:16 README.htm drwxr-xr-x 32 root root 4.0K Apr 2 14:16 repository drwxr-xr-x 2 root root 4.0K May 25 16:51 schema drwxr-xr-x 4 root root 4.0K May 25 16:51 setup.jar drwxr-xr-x 6 root root 4.0K Apr 2 14:16 var -rw-r--r-- 1 root root 87 Apr 2 14:16 _version.properties -rw-r--r-- 1 ope01 ope01 125M May 24 16:49 wasce_ibm150sdk_setup-2.0.0.2-x86_64linux.tar.bz2 -rw-r--r-- 1 ope01 ope01 24M May 24 16:17 wasce_samples-2.0.0.2.zip -rwxr-xr-x 1 root root 75K Apr 2 14:16 wasce_setup-2.0.0.2-unix.bin [root@wasce_server work]# |
wasce_ibm150sdk_setup-2.0.0.2-x86_64linux.tar.bz2 と wasce_samples-2.0.0.2.zip はもともと、このディレクトリにはいっていたファイルです(私が作業用ユーザでファイルを移動した)。それ以外のものが解凍されたファイルです。
(2)IBMSDKをインストールする。
インストールする前に、IBMSDK(私はこれ、IBM製JREみたいなもんだと思ってますが・・・)をインストールします。
rpmコマンドを使用し、インストールをする前に、インストール環境がOKかテストを行ってみます。
[root@wasce_server work]# rpm -i --test ibm-java2-x86_64-sdk-5.0-6.0.x86_64.rpm error: Failed dependencies: libXp.so.6 is needed by ibm-java2-x86_64-sdk-5.0-6.0.x86_64 [root@wasce_server work]# |
さて、案の定、依存関係でエラーですよ?w
IBMのサイトを見てみるとこんなことが書いてあります。
> 32 ビット および 64 ビット libXp-1.0.0-8、compat-libstdc++-33-3.2.3
が必要だよーん、的なことが書いてあります。しゃーないので、インストールします。私の環境は64BitOSのため、32bit、64bitの両方のライブラリがいるんだよーという話らしいです。
インストールできるパッケージをとりあえず、一覧表示させてみます。
[root@wasce_server work]# yum list|grep libXp libXpm.x86_64 3.5.5-3 installed libXpm.i386 3.5.5-3 installed libXpm-devel.x86_64 3.5.5-3 installed libXp.x86_64 1.0.0-8.1.el5 base libXp.i386 1.0.0-8.1.el5 base libXp-devel.i386 1.0.0-8.1.el5 base libXp-devel.x86_64 1.0.0-8.1.el5 base libXpm-devel.i386 3.5.5-3 base [root@wasce_server work]# |
さてはて・・・、目的のパッケージ名前は「 libXp.i386 」「 libXp.x86_64 」ですかね。
yumにインストールをしてもらいます。
[root@wasce_server work]# yum install libXp.i386 libXp.x86_64 〜〜〜 中略 〜〜〜 Dependencies Resolved ============================================================================= Package Arch Version Repository Size ============================================================================= Installing: libXp i386 1.0.0-8.1.el5 base 23 k libXp x86_64 1.0.0-8.1.el5 base 23 k Transaction Summary ============================================================================= Install 2 Package(s) Update 0 Package(s) Remove 0 Package(s) Total download size: 45 k Is this ok [y/N]: y 〜〜〜 中略 〜〜〜 Installed: libXp.i386 0:1.0.0-8.1.el5 libXp.x86_64 0:1.0.0-8.1.el5 Complete! |
っというわけで、指定されたライブラリのインストールは完了です。IBMSDKのインストールを行ってみます。
[root@wasce_server work]# rpm -ivh ibm-java2-x86_64-sdk-5.0-6.0.x86_64.rpm Preparing... ########################################### [100%] 1:ibm-java2-x86_64-sdk ########################################### [100%] [root@wasce_server work]# |
・・・で、あっけなく完了。もっと、すごいことになるかと思ったら、拍子抜け。
(3)WASのインストールを行う。
(2)の作業で実行環境が整ったため、本体をインストールします。
wasce_setup-2.0.0.2-unix.bin を実行可能にしてください、とかいてあるので、そうします。
[root@wasce_server work]# chmod 755 wasce_setup-2.0.0.2-unix.bin |
などとやりますが、なんというか、よく見てみると、アーカイブの解凍時点で、このファイルには実行権限がついています。まぁ・・・細かいことは気にしない方向で。
さて、このファイルを実行すると、インストーラが起動するらしいです。コンソール経由からのインストールも可能なんだそーです。
GUI系はインストーラの起動にいろいろ問題があったりなかったりと、面倒なので、コンソール経由でインストールすることとします。
[root@wasce_server work]# ./wasce_setup-2.0.0.2-unix.bin -is:silent -console |
これで、インストーラを起動すると、
「 推奨環境がなかったよ?wインストール失敗すると思うよ?wそれでも続けるの?wwwっうぇwwwwwww 」的なメッセージがでてきます。
とりあえず、次にいくなら1を、また来世にするなら3を押せと書いてあるので、「1」を入力し、エンターを押しました。
次に、ライセンスを長々と表示されます。エンターキーを押して、ページを進めます。
1を連打していたらいつのまにか、したにメニューが出てきているのに気がつきました(ライセンス条項はちゃんと読みましょう)。とりあえず1などを押して、次に進めます。
Installation Wizard IBM WebSphere Application Server Community Edition v2.0 Install Location Please specify a directory or press Enter to accept the default directory. Destination Directory [/opt/IBM/WebSphere/AppServerCommunityEdition] |
インストールパスを指定します。
デフォルトパスでいけない理由が特別無いため、このインストール先を受け入れます(エンターキーを押す。)。そして、次に進めます。
Installation Wizard IBM WebSphere Application Server Community Edition v2.0 will be installed in the following location: /opt/IBM/WebSphere/AppServerCommunityEdition for a total size: 74.3 MB Press 1 for Next, 2 for Previous, 3 to Cancel or 5 to Redisplay [1] |
たぶん、ここではインストール容量の確認がしたいんだと思います。とりあえず、次に行きます(おとなしく1を入力し、エンターを押す)。
Installation Wizard Installing IBM WebSphere Application Server Community Edition v2.0. Please wait... 0 % complete 10 % complete 30 % complete 40 % complete 50 % complete 60 % complete 70 % complete 80 % complete 90 % complete 100 % complete Creating uninstaller... Finalizing the Vital Product Data Registry. Please wait... Installation Wizard The InstallShield Wizard has successfully installed IBM WebSphere Application Server Community Edition v2.0. Choose Finish to exit the wizard. Press 3 to Finish or 5 to Redisplay [3] |
しばらく待つと、インストールが完了します。3を押してエンターで終了です。
なんだか、全然拍子抜けで、トラブル一切無しで終わってしまいました。
正直すごい関心です。これだけノートラブルで簡単にインストールできるなんて思ってもいなかったです・・・。
(4)あと片付け
項目にあげるほど、たいそーなことでもないのですが、/workディレクトリを作成し、一時作業用のファイルがそこに展開されているため、workディレクトリごと削除します。
<ここらへんは感でやってるので、注意してくださいtt>
サーバを始動し、WASCEをDLした場所の中に一緒にアップロードされていた、サンプルアプリケーションをデプロイし、動かしてみたいと思います。
サンプルアプリケーションのファイルを解凍し、中身を見てみるとなにやらいっぱいあります。
面倒そーなので、一番簡単そうな、applicationディレクトリの中にある「 hello 」というアプリケーションをデプロイして動かしてみたいと思います。
・・・やりかたは、なんだかよくわかりませんw
私がなぜか触ったことのあるWAS6.0の感覚でやってみます。
「 hello 」アプリケーションをデプロイしてみます。このアプリのwarファイルは「 applications\jaxws-calculator\target 」にあります。
管理コンソール(http://ホストアドレス:8080/console/)からログインし(やり方は↓を参照)、左側のメニュー(Console Navigation)からApplicationsという項目の中の「 Deploy New 」というメニューをクリックすると、アプリケーションをアップロードする画面に遷移します。
「 Archive 」の「参照」ボタンを押下し、アップロードするファイルを選択します(ここでは、hello-2.0.0.2.warというファイルを選択)。
そして、「Start app after install」というチェックボックスがありますが、念のためはずしておきます。
そして「Install」というボタンを押下し、しばらく待つと、「 The application was successfully deployed. 」というメッセージが表示されます。
次に、左側のメニュー(Console Navigation)より、Applicationsの中の、「 Web App WARs 」というメニューをクリックします。
すると、先ほどインストールしたhelloが(com.ibm.wasce.samples/hello/2.0.0.2/war)ステータス、stoppedになっていますので、「 start 」というリンクを押下し、アプリケーションを起動します。
そして、ブラウザより「 http://192.168.11.70:8080/hello/ 」にアクセスすると、「 Welcome to IBM WebSphere Application Server Community Edition Version 2 」などという文字が表示されるはずです。
いちおー、これで動いている・・・ハズw
まぁ、これから細かい設定などをしなければ、ちゃんと使えるようにはならないと思いますが・・・。
とりあえず、この辺で^^;
●サーバの始動
デフォルトでは、WASCEのインストール先は「 /opt/IBM/WebSphere/AppServerCommunityEdition/ 」になる様子です。
で、この中のbinディレクトリの中に始動用スクリプトがあるという話しなので、これを実行します。
[root@wasce_server bin]# pwd /opt/IBM/WebSphere/AppServerCommunityEdition/bin [root@wasce_server bin]# ./startup.sh Using GERONIMO_BASE: /opt/IBM/WebSphere/AppServerCommunityEdition Using GERONIMO_HOME: /opt/IBM/WebSphere/AppServerCommunityEdition Using GERONIMO_TMPDIR: var/temp Using JRE_HOME: /opt/ibm/java2-x86_64-50/jre Using GERONIMO_OUT: /opt/IBM/WebSphere/AppServerCommunityEdition/var/log/geronimo.out Geronimo started in background. PID: 24866 [root@wasce_server bin]# |
これで、実行完了の様子です。
次に、これが本当に動いているか、http://localhost:8080/ にアクセスすると、わかるらしいので、アクセスしてみます。コンソールだけでは、これは確認ができないので、VNCを使い、localhostでアクセスするか、ファイヤーウォールの8080をオープンし、クライアントから接続してみます。
一応、私の環境で、VNC経由でhttp://localhost:8080でアクセスできることも、クライアントからhttp://ホストアドレス:8080/ でアクセスできました)。
●管理コンソール
管理作業を行うため、管理コンソールにログインします。
管理コンソールのアドレスと、デフォルトで設定されているID・PASSは以下の様子です
- 管理コンソールアドレス
- http://localhost:8080/console/
- ログインID
- system
- パスワード
- manager
、私はWAS6しか触ったことが無いのですが、管理コンソールがやっぱり全然違いますね^^;
どちらかというと、SUNのアプリケーションサーバのコンソールに似てますね。
●サーバの停止
WACSEのインストール先(デフォルトで「 /opt/IBM/WebSphere/AppServerCommunityEdition/ 」)のbinディレクトリの中に、shutdown.shというスクリプトがあるので、これを使います。
[root@wasce_server bin]# ./shutdown.sh Using GERONIMO_BASE: /opt/IBM/WebSphere/AppServerCommunityEdition Using GERONIMO_HOME: /opt/IBM/WebSphere/AppServerCommunityEdition Using GERONIMO_TMPDIR: var/temp Using JRE_HOME: /opt/ibm/java2-x86_64-50/jre Username: system Password: Locating server on port 1099... Server found. Server shutdown started Server shutdown completed [root@wasce_server bin]# |
スクリプトを実行すると、Usernameとpasswordを聞かれます。
Username/passwordはデフォルトの設定では、
Username : system
Password : manager
になる様子です(WASCEの管理コンソールにログインするときのID・PASSと同じでいいみたいです)。
<この辺はやったことがないので、マニュアルから読み取れる範囲で書いています>
アンインストールをする際は、デプロイしたアプリが始動していたら、停止をし、サーバを停止します。
そして、uninstaller.shというファイルがWASCEのインストールディレクトリのbinディレクトリの中にあるので、これを使いアンインストールを行います。
リモートからSSHやTelNetなどで接続している場合は、コンソール経由でアンインストールウイザードを起動するため、以下のようにすればいいらしいです(WASCEのインストール先を /opt/IBM/WebSphere/AppServerCommunityEdition/とする場合)。
/opt/IBM/WebSphere/AppServerCommunityEdition/bin/uninstaller.sh -is:silent -console
コンソールにて、カレントディレクトリを上記のパスの中にいない(よーするに、ホームディレクトリなんかをカレントディレクトリにしろってことな気がします・・・)ようにしなければいけないらしい。
なので、コマンドは絶対パスで指定することになりそうです。そして、アンインストールのスクリプトに、インストールを行ったときと同じオプションをつけます(コンソールで、ウイザードを起動するため)。
これにしたがってやっていけばOKだとおもいます(やったことないけどw)。